無料コーナーには積極的にお邪魔しました笑
重厚感ありますが、ずっと座ってたら背中痛そう笑笑
炭火のオーブンって、一酸化炭素中毒なりそう‥‥
↓この火鉢は先日、人にあげたやつと同じだ〜
フリースペースとして昔のバスが解放されてたので、ここでサンドイッチを食べました。
続く‥
何かの本当の価値をワンダフふぉ!?は教えてくれた。こんなことをいわれたいですね。
無料コーナーには積極的にお邪魔しました笑
重厚感ありますが、ずっと座ってたら背中痛そう笑笑
炭火のオーブンって、一酸化炭素中毒なりそう‥‥
↓この火鉢は先日、人にあげたやつと同じだ〜
フリースペースとして昔のバスが解放されてたので、ここでサンドイッチを食べました。
続く‥
「ねえ、チャン先生?」
「はい」
その御顔の前を手で扇ぎつつ、医仙が診察室へと入って来られる。
「何か、ものすごく煙いんだけど」
「ああ、除草菊の香を焚き締めました。暫し御辛抱ください」
私が軽く頭を下げると、医仙は軽く咳込みながら
「私はいいけど・・・気管系の患者には、この煙、却って
咽喉や 鼻に良くないかもよ?」
そう言って、まだ煙が残る診察室を見渡した。
「確かにおっしゃる通りなのですが、この暑さでは部屋を
閉め切る 訳にも参りません。虫刺されで感染する病の方が
恐ろしいので」
「なるほどね。じゃあ、蚊帳じゃ駄目なの?」
「蚊帳では、中に寝ている病人は守れますが、室内の医官や
薬員を 守れませんので」
「うーん・・・」
医仙は私の言葉に、その目を泳がせ、部屋の中から開け放った
戸や窓に、順々に眸を当てて行かれる。そしてふと
「私の部屋も、そうなんだけど」
そう言って、開け放った窓へと歩いて行かれる。
「ねえ、蚊帳はあるのよね?今の時代でも」
「ええ、ございます」
病人の寝台の上に巡らせた天井の梁に鉄輪を掛け、床までを
広く 覆えるよう、特別に長く作らせた蚊帳があるにはある。
「でも、病人が蚊帳の中にいたら、顔色もよく見えないでしょう。
呼吸音とか聞こえにくくならない?急変の時、却って邪魔じゃない?」
「おっしゃる通りです」
医仙のおっしゃることは、悉く私たちの悩みでもある。
それどころか灸を据えるときなど、万一の引火を考えると、結局は
ほとんど上げたままになり、蚊帳の役目を成さない。
まして室内の医官や薬員を考えれば、結局は香を焚くか、
蚊遣火を 燃やす事になる。しかし香ならまだしも、蚊遣火では
年中火鉢を焚くことにもなる。
ただでさえ暑いこの時期、部屋の中で火鉢を燃しては、良くなる 病すら
悪化することがある。
結局は診察の始まる前に、こうして強く除虫菊の香を焚き締め、
その後は緩やかに、そのまま燃え尽きるに任せるのが実情だ。
「で、医仙の御部屋が何か。医仙も蚊帳を御所望ですか」
私の問いに、医仙は首を振った。
「ううん、蚊帳じゃなくて」
「では除虫香ですか」
「ううん、それでもなくて」
医仙は首を振ると、開け放った窓をじっと眺める。
「ねえ、先生。ここに、使えなくなった蚊帳ってないの?」
「ございます」
使っているうちに破れたり、穴が開いてしまえば、吊るす
意味も無くなる。
目の粗い麻で拵える蚊帳は、僅かな焔にも弱い。
そのようにして駄目になった蚊帳は、典医寺に山ほどある。
私が頷くと、医仙の目が輝く。
「それ、見せてくれない?」
「・・・無論、構いませんが」
上がった嬉し気な声に、私は答えた。
破れた蚊帳何度ご覧になって、一体何をするおつもりか。
隊長も気苦労が絶えぬ事だろう。このお考えの読めぬ方と
四六時中、共にいらっしゃれば。
御気の毒にと思う反面、あの隊長が振り回されつつ、少しずつ
増えて行く笑顔を知る私としては、何とも複雑な心境だ。
しかし可笑しいなどと正直に言えば、あの方はまた臍を曲げ、
むっつりと口を閉ざされる事だろう。
そんな事にならぬには、医仙にも隊長にも、何も言わぬに限る。
それだけを肝に銘じつつ、医仙の御声に曖昧に笑み、
裏の 物置から蚊帳を取って来ようと、診察室の扉へと歩む。
自分の長い髪が揺れた拍子に、其処から立ち上る除虫香の香りに、
苦く笑みながら。
「こんな感じなのかあ。私の知ってる蚊帳と、そう変わらないわ」
「天界にも、蚊帳があるのですか」
「うん。私たちの世代は使わないけど、ハルモニの家にあったの。
特に田舎の農家だったからかもしれないけどね」
奥の物置から取り出して来た蚊帳をそう言って指先で触りながら、
医仙はご満足そうに頷いた。
「先生さっき言ってたじゃない?あれ程香を焚くのは、戸や窓を
閉め切る事も出来ないし、蚊帳じゃ医官や薬員を守れないからって」
「おっしゃる通りです」
その医仙の声に、私は頷いた。
「だったら、何で窓を網戸にしないの?」
「は?」
「何で、窓に網を張らないの?」
「・・・窓には、硝子が張ってあるので」
皇宮の中の窓は、特別に高価な硝子をほとんどの窓に張っている。
それを敢えて外すなど、私の一存で決められることではない。
「あ、ううん、違う違う。ガラスを外せって事じゃないの。
二重に・・・うーんと、硝子を張った窓の外側に網戸を取り付けて、
夏の間はガラス窓だけ開ければ・・・」
医仙のおっしゃることが、よく判らない。
私が首を傾げると、痺れを切らしたように、医仙が卓の上の 紙を
お手元に引き寄せ、筆をその手に握られる。
「これが、ガラス窓。で、この内側に、もう一つ窓を嵌めるの。
その窓は、硝子じゃなくて、網を張るのよ。この使えなくなった 蚊帳でいい。
使えるとこだけ切り取って、内側からテンションかけて ピーンと張って、
周りは・・・何で止めようかな・・・」
一人で呟きながら医仙が何か書き止める、そのお手許を覗き込む。
成程、ガラス窓の他にもう一つ窓を作るとは、考えてもいなかった。
「天界では、そのように窓を二重にするのですか」
「うん。窓がサッシだったり、気密性が高まってるから楽なの、
わざわざ蚊帳を吊るすより。網戸にしちゃえばいいのよね。
でもこの時代は、どうなのかなあ・・・まあ、お香とダブルで 使えば、
それなりに効果あると思うけど」
成程、実に面白いお考えだ。これは一考の価値はある。
医仙のお書きになった絵を拝見しながら、私は幾度も頷いた。
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